
俺は小学生の頃からゲームが大好きだった。
友達の中にはサッカー少年団や野球クラブに入る男が多かった。
俺には姉二人がいて、両親にとっては待望の男の子だったらしい。
スポーツ少年に育てようと色々なスポーツの体験に行かされていた。
でも親の期待には応えられず、どうも体を動かすことは苦手だった。
勉強も苦手で面白いと思ったことはゲーム位だった。
中学時代も高校時代も帰宅部で家に帰れば俺はゲームばかり。
中学の頃からはチャットを通じて会ったこともない仲間と話しながら、
協力してゲームを攻略し、盛り上がっていた。
高校生の時は同じ仲間とばかりゲームするようになっていた。
30代のサラリーマンや19歳の女子大学生など俺が現実に生きてきた中では
絶対に会って話もできないだろう相手とゲームを楽しんでいた。
でもある日、中学生の男が
「現実ではいじめられているんだ。」
とチャットでカミングアウトしてきたことがあった。
内容は結構ひどく、学校に行けば、自分のモノを隠されることが日常らしかった。
だからこのゲームで話せることが俺の息抜きなんだと中学生は言っていた。
すると次から次へと
「私も現実に居場所があるかって言われたらわからない。」
とか
「仕事の人間関係で疲れている分、ここは癒しの場なんだ」
とかそれぞれ、現実では悩みがあり、うまくいっていないことを色々話し出した。
悩みを共有することでお互いを身近に感じることができた気がした。
一度姉に顔が見えない相手とゲームをしていて楽しい?
こわくない?と言われたことがあった。
俺はそう思ったことは一度もなかったんだ。
むしろ、顔が見えないからこその友情が俺にはあるように思った。
知らない人だからこそ、どう思われるかを気にせずに本音を言えることって多いものだ。
だから俺はその仲間とのゲームの中での友情を感じていた。
特に30代のサラリーマンは言葉の使い方が上手だった。
想像力が豊かで中学生のいじめの件も、
「そいつはお前のことが好きで靴取った時にお前の靴の匂い嗅いでるかもしれないぞ!」
とそういった悩みも笑いに変えてくれるところもあった。
俺がゲーム大好きすぎて家族にひかれているという話をしても、
「お前のゲームセンスはなかなか敵う奴いないぞ、むしろ家族がひくぐらい、お前はゲームが上手いんだ。俺も家族にひかれたいよ・・・でも妹の方がうまいんだ。」
と褒めてくれて、ちゃんとおちもつけるという本当に優しい男なんだ
俺はゲームの中で常に友達に会っているから
寂しいとかそう思うことは全然なかった。
[ad_m]
みんな色々熱中するものを見つけるように
俺の場合はゲームだったっていう話なんだ。
しかも、そういう仲間は本当に素直で
「ここの仲間たち最高!」
「みんないつも話聞いてくれてありがとう。」
とか会っては言えないような言葉も言い合っている。
俺も、ありがとうとか、ごめんとか本当にパソコンを通じて
素直に表現できるようになっていると思う。
家族にもなんか最近言い方が優しくなったと言われるくらい、
俺にとってはパソコン上のゲームはプラスになることが多い。
それにこの友情はすごく大切なものになっている。
俺が就職活動している時も色々アドバイスくれたり、
本当に色んな人が親身になって俺の就職を応援してくれていた。
俺のことを気にかけてくれる人がこんなにもいると思えば、すごく頑張れたんだ。
そのおかげか無事高卒と同時に就職が決まり、
働きながらも家に帰っては高校生の時と同じようにゲームを楽しんでいる。
30代のサラリーマンと俺は会ってみたいとかそういう気持ちは到底ない。
むしろ会わないまま、この関係を楽しみたいと思っている。
相手に会ったことがない友情なんて成り立たないという人もいるだろう。
だけど、俺はちゃんとした男の友情をサラリーマンには特に感じている。
あんな風に俺に声をかけてくれる人なんて現実にはいないんだ。
だから俺はこれからもゲームを楽しんでいけたらなあと思わずにはいられない。
[ad_u]
![]()
君はゲームのなかで、すごくいい関係を築いているね。
最近のスマホゲームだと交流の機能が少なくて、なかなか友情をはぐくめないけど、
パソコンのオンラインゲームだと、こういう濃密な交流ができるんだよな。