合コンで知った親友の優しさ・・・

合コンのテーブル
俺、20歳の大学生。
田舎から上京してきて、早2年…
体型も太っているし、見た目はどちらかといえばブサメン。
当然、彼女居ない歴20年の童貞男。

そんな俺には羨ましい限りのイケメンの親友がいる。
名前は「俊介」金持ちのボンボンだ。
車も親から与えられ、バイトしなくても十分な仕送りでやっていけているらしい。

その点、俺は学校が無い日はバイト三昧。
塾の家庭教師に、深夜のコンビニバイト。

そんな俺を惨めだと思うのか知らないけど俊介は、よく合コンに俺を誘ってくれる。
俺はあまり気が進まないんだけど、唯一の親友の俊介が誘ってくれるのだから、ありがたく合コンに参加していた。

イケメンの俊介は、当然女の子からも注目されて、全員の目線は俊介に向けられるのが当たり前。
どうせ俺は人数合わせに過ぎないのだろうから、いつも端の方で静かに周りの会話を聞くだけにしている。

そんな俺を気遣っていつも俊介は俺に話題を振ってくれるんだけど、女の子はまったく興味がないのがひしひしと伝わってくる。
それでも俺は、俊介がそれで良いなら別に構わないと思って、その場は当たり障りのないように愛想を振りまいていた。

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ある日の合コンの時だった。
男5人と女5人の10人で合コンをした時…
女の子はかなり派手な感じで、俺にはまったく合わないタイプだったので、いつものように端の方で1人で周りの会話を楽しみながら静かに飲んでいた。

しばらく経ってから俊介の携帯が鳴って席を外している時、1人の生意気そうな女が俺を見て「ちょっと…さっきから何も話さなくてマジうざいんですけど!」って単刀直入に言ってきた。

俺は何も返せず、ただ苦笑いしながら目線をズラしていると…
別な子が「イケメン4人しか居ないから人数合わなくね?」と言い出し周りは一斉に俺をバカにするような笑い方で邪魔者扱いにしていた。

そこへ俊介が電話を終えて戻ってきた。
「ごめん、ごめん!どう?盛り上がってる?」といつもの軽い調子で、それまでの雰囲気を知らない俊介が席に着く。

なんとなく異様な雰囲気を察知したのか…俊介が、俺の顔を見て「よっ!どうした!飲んでるか?」と声をかけてくれた。俺はうつむいたまま返事をしなかった。

すると俊介は「どうした?なんかあったのか?」と周りに聞き出すと…
1人の子が「あのさ~そいつ、超キモイんですけど(笑)さっきから何も話さないし、この後、カップル同士になっても女の子1人余っちゃうじゃん」と言い出した。

すると俊介の顔色が一瞬に変わって…
「悪かったな!そいつは俺が連れてきた親友だ!俺のマブダチなんだよ!それを何よ、キモイって!お前らの方がよっぽどキモイわ!」と大声で彼女らに怒鳴りつけた。

女の子達は「はっ?何言ってんの?マジ信じられない!最悪」と言って、席を立ち帰ってしまったのである。俊介も怒りが収まらない様子で、女の子達に対して「帰れ!帰れ!ブスども!」と言って追い払ってしまった。

他の3人の男友達も「俺らも帰るわ…」と言って会費だけ残して帰ってしまった。

俺と俊介2人だけになって…しばらく沈黙が続いていると
俊介が口を開いて「わるかったな…嫌な思いさせちゃって…」

俺は「いや…かえってゴメンよ。。。俺のせいで、変な空気にさせちゃって。。。」
俺は今にも泣きそうな声で、俊介に謝った。

すると俊介は「お前が謝る事ないって…俺がちゃんっと女を選ばず、あんな非常識な奴らの合コンをセッティングしたのが悪かったんだし。お前に嫌な思いさせちゃって…」

俺は、堪えていた涙がみるみるうちに溢れ出てきた。
俊介の男気というか…優しさと言うか。
俊介は、女の子達よりも、俺を取ってくれたという事が何より嬉しかった。

普段は、モテモテ男で女の子からもキャーキャー言われている俊介が…
俺をバカにした女の子達を叱りつけて、俺をかばってくれたという事に俺は涙が溢れ出た。

「俊介…ありがとう」
俺は一言だけお礼を言った。

そして俊介は「さぁ~2人で飲み直しだ!」と言って
俺と俊介は、古びた居酒屋で朝まで飲み明かしてしまった。

それ以来、俺は俊介からの合コンは断っているが…
俊介も俺と2人で飲む時間も大切にしてくれている。

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例え合コンを台無しにしても、君のことを庇ってくれる……これが本当の親友関係か!
モテる男というのは、みんな同性との関係を大切にしてるよな。