結婚式の余興で大泣きしたサプライズ・・・

綺麗な造花
小学校、中学校、高校と同じ学校の男友達との話しです。
彼とは同じクラスになったり、別々になっても家も近所だったので、ずっと仲の良い親友でした。
就職が決まって別々の会社になってからは会うことが少なくなったのですが、それでも連絡だけは取り合うほど、社会人になっても交流は続いていました。

そんな俺にも彼女が出来て、なかなか彼とも連絡が遠ざかっていた頃…風の知らせで、彼が重い病気で入院したと言うのを聞かされました。
俺は、休みの日に合わせて慌てて彼の元へお見舞いに行ったのです。

病室のベッドの上で、ちょっこんと座って窓辺を見ている彼がいました。
俺は部屋にそっと入り彼に「よっ!久しぶり!」と肩をポンっと叩いて驚かせてあげました。
すると、彼もびっくりした顔でこちらを見て…その顔はとっても嬉しそうに笑っていたのです。

思っていたよりとっても元気で「なんだ~もっと弱っていると思ったら、元気そうじゃん!」って笑って言ったら、彼も「ぜんぜん平気だよ(笑)すぐに退院するから、その時はまた一緒に遊ぼうな~」なんて強気に笑いながら答えてくれたのです。

その日はあまり時間がなかったので「また時間見つけて来るわ!早く退院できるよう頑張れよ!」と声をかけ病院を後にしました。

それから数日後、彼のお母さんから連絡があり「息子があまり体調が良くないので、近いうちにまた顔を見せてあげてもらえる?」って、わざわざ連絡をくれたので、俺も少し気になって、その週のうちに再びお見舞いに行くことにしました。

その日は、俺の彼女も一緒に連れて行きました。
実は、彼女と結婚する事が決まっていて、彼に一番に報告をしたかったからなのです。

前回、お見舞いに来た時よりも、体調は悪くなっていて…彼はベッドの上で寝たままでした。
それでも俺が部屋に入ると、ニコっと笑って「おぉ~よく来てくれたな!待ってたぞ」って。嬉しそうに微笑んでくれて。
体調が悪そうだから、そのまま寝たままで大丈夫だから、ちょっと紹介したい子がいると切り出して、彼女を紹介しました。

結婚する報告と、結婚式には是非、友人代表としてスピーチして欲しいという話をしました。
彼は嬉しそうに「もちろん!それまでに治して、最高のスピーチをするから!」と言ってくれて。
俺も「病気なんて負けるな!友人スピーチはお前以外、頼む奴が居ないから絶対頼むぞ!」と勇気づけてあげました。

それからも時間を見つけては彼の顔を身に行くようにしていたのですが、次第に弱っていく彼の顔を見るのがとても辛くて。それでも、彼は俺の前では元気な顔を見せてくれていしまた。

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結婚式の1週間後…彼のお母さんから連絡があり、歩く事も出来ないくらい体調が悪いので、結婚式には出席出来ないとの連絡でした。
もちろん俺も、出席出来ない事はわかっていました。それに無理に出席させる訳にもいかなかったし。

それよりも早く元気になってもらいたい思いでいっぱいでした。
友人スピーチは彼以外考えられなかったので、彼女に話してスピーチは彼女の友人だけにしてもらうことにしました。

そして結婚式前日…深夜遅くに彼のお母さんから連絡が。
俺は嫌な予感をしながら、電話に出ると…泣きながら話す彼のお母さんが…
「さっき…息子が目を落としちゃったの…」

俺はショックで言葉が出ませんでした。
涙が溢れ出て…お母さんから、彼のお通夜は2日後にするので結婚式は行ってねと言われました。

俺は…動揺を隠せないまま、結婚式の当日を複雑な気持ちで迎えたのです。
周りの親友達も気を使ってくれながらの結婚式が始まりました。式が始まっても俺の目は真っ赤な状態で…それでも彼女には悪いと思って、時折笑顔を見せながら披露宴が始まりました。

新郎新婦入場が終わり、来賓挨拶、乾杯と進み…新婦の友人スピーチが始まりました。本当なら、その前に彼が俺の為にスピーチしてくれるはずだったのに…俺は、それを考えただけでも涙が出てきちゃって…

新婦の友人スピーチが終わると…何故か、会場内が少し薄暗くなりました。
そして司会の方が「それでは、ここで新郎の友人を代表して・・・新郎のご友人○○○○さんにお祝いのスピーチをお願い致します。」と流れたのです。

俺は一瞬、何を言っているのかわからず、間違っているんじゃないかと思っていると…
薄暗い会場内のスクリーンに、病室の彼の姿が写し出されました。

「○○!結婚おめでとう!今日、本当は俺もそこに出席して、お前に友人代表のスピーチするはずだったけど、あいにく入院してて・・・ごめんな。この前、嫁さんになる○○さんと一緒にお見舞いに来てくれて、お前の嬉しそうな顔を見て俺は安心した。俺も早く病気治して彼女欲しくなったよ。お前とは、小・中・高と一緒の学校を出て、ずっと一緒に遊んで来た仲間であり、大親友であり…よき理解者だと思っている。これからもずっと親友でいような。○○さん、こいつのこと幸せにしてあげてください。不器用な男だけど、俺の大切な親友です。本日は本当におめでとうございました」

時々、咳き込みながらのスピーチでしたが、彼は一所懸命、俺の為にスピーチをしてくれました。
これは亡くなる1週間前に病室で彼がビデオカメラで撮影してくれたのです。
お母さんから出席出来ないと連絡があった日に、彼がお母さんに頼んで撮影したそうです。

俺は涙が止まらず・・・その場で泣き崩れてしまいました。
翌日、彼のお通夜に夫婦で出席した俺は、彼に心の中で「ありがとう」と告げお別れをしました。

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目が潤んじまって上手くコメントできないけど……最期のときまで、君のことを想っててくれたんだな……。
最高の親友じゃないか……。